看護学部トピックス

市民公開講座 ~名市大看護学部の地域貢献~

市民公開講座2009

健腸生活のすすめ「便秘を解消する腸スッキリ生活術」

日時
11月23日(月曜日)13:30~15:30
場所
看護学部棟308講義室(川澄キャンパス)
講師
樅野香苗(名古屋市立大学看護学部 講師)
守田恵理子(名古屋市立大学看護学部 助教)
苑田純子(名古屋市立大学看護学部 助教)
杉村鮎美(名古屋市立大学看護学部 助教)
講義要旨

便秘は直立歩行するヒトに特有な症状である。便秘の主な原因として、直立することによって大腸が常に圧迫を受けること、社会生活の中で脳が生理的欲求である便意を抑制することなどが挙げられる。

排便は、食事、運動、睡眠、心理状態、トイレ環境、疾患、薬などと密接に関係している。また、腸は「第二の脳」と呼ばれ、脳内で分泌されるホルモンと似た構造をもつホルモンが腸でも分泌されるため、脳(気持ち)と直結している。つまり、排便状態が良いことは、心理状態が良いことを表現しているとも言える。普段何気なく行っている排便を見直し、良い食事をし、身体を動かし、気持ちを安定させることは、自分の健康を守るためにとても重要なことである。

しかしながら、現代の日本人の多く、特に若い女性の半数以上が便秘であると言われている。特に、腸内細菌のバランスがくずれ、善玉菌であるビフィズス菌が少なく、悪玉菌が多く、その結果として腸年齢が老齢化している。腸内細菌のバランスがくずれると、大腸がんや大腸ポリープ、大腸炎などといった病気を引き起こす可能性が高くなるだけでなく、腸の状態とは無関係に思われる吹き出物や肌のくすみ、アレルギーなどの肌のトラブル、肥満、肩こり、動脈硬化、糖尿病などにも関係すると考えられている。

本講座では、まず排便の基礎知識から学習する。排便の観察ポイントを知り、まずは自分の排便状態を知るところから始まる。そして、排便状態を改善させるコツを、生活改善、食事、運動の観点から説明する。最後に、どうしても必要な場合として、下剤の使用法についても説明する。本講座を通して、排便や快便生活に関心をもって頂ければ幸いである。

講義内容
  1. はじめに
  2. 排便の基礎知識
  3. 腸スッキリ生活術:生活改善編
  4.     〃   :食事編
  5.     〃   :運動編
  6.     〃   :下剤編
  7. おわりに
はじめに

排便は、自分の体調を直接観察することができる絶好の機会である。最近は洋式便器のため、観察しづらい状況ではあるが、まずはじっくり自分自身と向き合ってみよう。

本論


おわりに

ここで紹介した「腸スッキリ生活術」は、副作用が少なく、その分効果も穏やかである。そのため、自分の排便状態に応じて異なる方法を組み合わせていくことが、下剤に頼らず生活を改善することによって「腸スッキリ」となる鍵である。また、排便に関わる生活習慣を一度に大きく変えることは難しく、たとえできたとしても長続きしないことがほとんどである。できそうなことから始め、それを少しずつ増やしていく。そして、そのことで排便状態の改善を実感できれば自信につながり、生活改善を楽しめるようになる。そうなれば、あなたはまさしく「便通」といえるだろう。無理なく、楽しみながら「腸スッキリ生活術」を実践していただけたらと思っている。

本講座の内容は学術雑誌の他に、一般書籍「寄藤文平、藤田紘一郎:ウンココロ―しあわせウンコ生活のススメ 実業之日本社」を引用・参照しています。

講師紹介
樅野香苗(もみのかなえ) 名古屋市立大学看護学部基礎看護学講座 講師
【学歴】
東京大学大学院医学系研究科保健学専攻 修士課程修了
【職歴】
国立がんセンター中央病院 特別個室病棟勤務
岡山大学医学部保健学科看護学専攻助手を経て、平成17年度より現職
【専門】
緩和ケア・がん看護
【ひと言】
本来の専門は、がんの患者様が経験する、痛みや心の苦痛を緩和するための看護について研究することです。排便は、がんの治療においても患者の生活に大きな影響を与えます。排便に悩む患者様との出会いが本講座のきっかけになりました。

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